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名古屋コーチン100周年


愛・地球博が閉幕して2週間経ちましたが、愛知県にとって今年はもう一つの大きな出来事があります。
それは、名古屋コーチン100周年。それも酉年に100周年なんて実に凄い事です。 あの世界の山ちゃんで有名な手羽先も、実は名古屋コーチンだったりします。ちなみに、この山ちゃんが東京進出してきてから、よく行くようになったなぁ...。

さて、この名古屋コーチンの歴史は明治初期に旧尾張名古屋藩士だった海部荘平・正秀兄弟が尾張の地鶏と清から輸入された九斤(バフコーチン)を交配し作り上げられました。1903年、愛知県農事試験場に畜産部が設置され、名古屋コーチンの系統としての確率化と、産卵性能の改良が開始され、その後脚毛の除去・脚色の鉛色化により1905年に"日本家禽協会"から国産実用鶏1号として正式に認定され1919年には名称を"名古屋種"と改称されました。1950年代前半には就巣性(卵を抱き暖める本能)が排除され、産卵性能の改良が続けられて、卵肉兼用種として広く利用されてきました。
しかし1962年、雛の輸入自由化が始まると効率のよい白色レグホン種(卵用鶏)や、ブロイラーが全盛となり、名古屋コーチンの飼養は急速に減少しました。
しかし、1970年代頃から"昔ながらのかしわ"の味を求め、名古屋コーチンは再び脚光を浴び始めます。
これを受け愛知県は、1973年にこれまで産卵性能を主体とした改良から、肉用鶏としての利用を主眼にした改良政策を始め、素材鶏の導入と10年にもわたる増体選抜試験により、1984年に最初の肉用鶏名古屋コーチンはできました。そして同じ1984年に産肉性能をより高めるために第2系統の造成が開始されました。

さて、名古屋コーチンの肉質をブロイラーと比較してみましょう。腿肉での数字です。
()内はブロイラーとの比較数字です。
水分:73.9%(1.1%増)
粗淡白20.9%(1.2%増)
粗脂肪4.4%(2.7%減)
味の濃さ38.05%(1.75%減)
赤身度合8.6%(2.4%増)
黄身度合7.3%(0.1%増)
Ph6.02%(0.06%減)
保水性69.3%(6.5%減)
伸展率26.3cm2/g(0.7cm2/g減)
100gあたりのリン207mg(14mg増)
100gあたりの鉄分1.38mg(0.45mg増)
100gあたりのカルシウム5.2mg(0.6mg増)
100gあたりのナトリウム72.1mg(3.7mg増)
100gあたりのカリウム372mg(40mg増)
グルタミン酸0.03%(0.01%増)
5'-イノシン酸0.16%(0.01%増)

このデータを元にブロイラーと食べ比べた結果、肉にうまみや歯ごたえのよさがあり、また外観上でも赤身の濃い滑らかな印象を受けます。結果、ブロイラーに比べると脂肪割合が少なく、淡白の割合は高い傾向にあり、伸展率・保水性の低さが肉の硬さ=歯ごたえのよさ、噛んだ時の肉汁の多さに繋がると証明できます。また、加熱損失が高い事から、煮物のような調理を行うと、肉汁がスープに出やすいのも特徴です。

リン・鉄分・カルシウム・ナトリウム・カリウムと言った塩類元素は、全て名古屋コーチンのほうが高く、また化学調味料のうまみ成分として使われるグルタミン酸・5'-イノシン酸の量も名古屋コーチンのほうが高く、こうした差が、ブロイラーと比べてコク・うまみに反映されています。
一般的に名古屋コーチンの肉の一番おいしい時期は、卵を生み出す頃前の4〜5ヶ月齢が食べ頃とされ、ブロイラーと比べて3倍近い時間と手間をかけて、食肉としてテーブルに上ります。
あなたも今年・100周年の伝統ある名古屋コーチンを食べてみませんか?

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