最近もちらほらとニュースでやっている"鳥インフルエンザ"。この病気は何なのか、説明しましょう。
鳥類のインフルエンザは、ヒトのインフルエンザとは別のA型インフルエンザの感染症です。
インフルエンザウィルスにはH1〜H15までのタイプがあります。このうち鳥が感染して死亡したり、全身症状を発症したりと、特に強い病原性を示すものを"高病原性鳥インフルエンザ"と呼びます。
1878年にイタリアで初めて感染が確認され、鶏・アヒル・うずら・七面鳥に感染すると全身症状を起こし、神経症状(首曲がり・元気消失等)・呼吸器症状・消化器症状(下痢・食欲減退等)などが現れ、鳥類が大量に死亡するのもまれではありません。
近年では2003年12月に韓国の養鶏場での発生の報告をはじめ、高病原性鳥インフルエンザH5N1型感染が、日本を含めアジア諸国で確認されています。
2004年3月30日現在で、家禽の鳥インフルエンザ感染例の報告をした国は、ベトナム・タイ・カンボジア・ラオス・インドネシア・中国・台湾・韓国・日本・米国(以上H5亜型)、パキスタン・オランダ・カナダ・米国(以上H7亜型)であり、中国本土・ベトナム・タイでの被害は大きく、特に中国では900万羽以上が死亡あるいは殺処分されたと報告されています。
日本でも2004年に山口県・大分県・京都府でH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザが発生し、農水省の"防疫マニュアル"に沿って、殺処分・埋却処理・農場の消毒などが行われました。
海外で高病原性鳥インフルエンザが報告された場合には、家禽肉の輸入を一時停止するなどの措置がとられます。
日本では高病原性鳥インフルエンザは家畜法定伝染病であり、発生した場合は鳥での感染拡大防止を図るために殺処分・焼却・または埋却、消毒などの蔓延防止措置がとられます。
また、農水省では2004年に高病原性鳥インフルエンザに関する"特定家畜伝染病防疫指針"を策定し、同指針に基づく発生予防および迅速かつ円滑な蔓延防止措置を実施する体制を整備しています。
日本においては、万が一高病原性鳥インフルエンザが発生したとしても、感染鶏の肉や卵が市場出荷される事はなく、鶏肉や鶏卵からの感染例もなく、食品としての鶏肉・鶏卵からの感染は無いと考えられます。
なお、鳥インフルエンザウィルスは熱に弱く、加熱調理(食品の中心温度が70℃に達する加熱)をする事により、容易に死滅します。