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養豚経営と環境


養豚場=臭いと言うイメージがありますが、現在の養豚事情を考えたら、飼育頭数が多頭化し、土地との結びつきの少ない飼養形態が増えたために、豚の糞尿による悪臭・水質汚濁・ハエ等の発生等が起きており、自治体の畜産関係課へ寄せられる苦情について、養豚場の悪臭などの苦情は常に1位を独占している有様です。
本来、豚の糞尿は厩肥として耕地に戻すのが普通です。しかし、先ほども述べたとおり、養豚の多頭化によって、土地との結びつきが少なくなり、それが転じて公害と言う悪循環に陥っています。そこで、最近では"浄化処理"を施して糞尿廃棄をする事も行われています。
豚の糞尿の排泄量は、給与する飼料の種類と量、給水量によって異なりますが、肥育豚1日あたりの排尿量は、配合飼料で飼育した場合3g。水分の多い残飯等を与えて飼育した場合は8gと見積もられています。また、排糞量は1日あたり約2〜3kgと見積もられています。

豚糞は牛糞より肥料効果は高く、この理由として豚が単胃動物で、濃厚飼料を多く食べるために、排泄される糞には未利用の成分が多く含まれているからです。豚糞は肥料効果が緩やかに現れるから、元肥として施用されます。豚尿は肥料効果が早く現れる事から、追肥として利用できます。他に、豚の糞尿の混合物を発酵させてメタンガスを発生させ、エネルギー燃料として利用しているケースもあります。

一般的に、豚の糞と尿は分離して処理します。糞はビニールハウスを利用して乾燥させる方法、コンポスト(糞発酵装置)で発酵分解して、有機質肥料にして利用する方法もあります。尿処理は、浄化槽によって酸素が無くても生育できる嫌気性微生物を利用する"嫌気性処理法"や、酸素がないと生育できない好気性微生物を利用する好気性処理法、薬品を利用する化学的処理法などがありますが、いずれも施設や維持管理費が掛かるために、経営規模に合わせた上で、養豚団地等での共同施設として設置されている事が多いようです。
また、豚房(豚の生活スペース)の総面積が50u以上になると"水質汚濁防止法の規制"を、その養豚場は受ける対象となります。排水基準は国だけではなく、地方自治体によっても細かく設定されているので、養豚場を新規で開業する場合は、養豚場を設置する自治体の知事に申請をし、その地域に適合した水質基準のもとで、排水処理を行います。

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