Audrey Music New Tenor Ukulele (2008 edition)
今回は、素晴らしい杢目のハワイアンコアが手に入ったのでストックしていた加工済み木材を組み合わせて
短期間でカッタウェイ・テナーウクレレを製作しました。
全体にエレキギターを意識した構造のウクレレを目指しました。


(Master grade hawaiian koa)
(1)ストックしてあった側板のカッタウェイに最近、新木場の「もくもく」でお願いしてなんとか手にいれた
マスターグレードコアを使用してボディを作成することにしました。側板には丁寧にライニングで
補強してあります。


(2)ネックと指板の製作
指板もテナーのものはストックしているので、細身のものをセレクトしています。
今回は、ローズウッドの指板とマホガニーのネックで軽量化を実現。マホガニーもうっすら、杢の出て
いる正目のものをセレクトしています。

このあと、ヘッドのコアの突き板を付けます。
(3)トップ板、ネックの接着


中心がずれないように気をつけて慎重にネック、ボデイそれぞれの組み合わせ接着をしていきます。
サウンドホール周りはシダー板で補強しています。Xブレージングはマホガニー。
今回はサウンドホールをオべーション風にしました。
(4)アンダーサドル用新考案ブリッジの製作(ここがウクレレ・レボリューション!!)


フレッタブル・ブリッジにした場合、従来はピエゾマイク専用としていました。今回はアンダーサドルでも
対応できる新ブリッジを作成。トレール方式で溝を工夫しました。若干、これは調整が難しいですが、
結果的にうまくいきました。


弦の種類に応じて、アンダーサドルでも各弦の音量の強弱の影響を与えずに弦長の調整が可能。
ウクレレでさらに正確なチューニングを追究しました。
(5)新ダブルピックアップ・バランス方式(ここがウクレレ・レボリューションPart2!!)


ピエゾとアンダーサドルでは出力が高い、低いと違いがあるので、3ボリューム方式(一つはバランス用、
一つはピエゾ出力Vol、もう一つはアンダーサドル出力Vol)で調整するのが一般的なのですが、
意外とこれがライブ時の瞬時の調整に手間取ることがあるので難点でした。この2ボリューム方式
(バランス用と出力ボリュームの2つのボリュームを使用)にすることによって、軽量化を実現、操作性
も良くなりました。ノイズも軽減しています。ただし、やや配線は難しいです。
アンダーサドルの場合、パーカッション奏法が出来ないのですが音がクリアという長所があります。
ピエゾ方式の場合、ボデイをたたく音にも反応し、音質も少し荒いので多少イコライザーで音質を
調整することがあります。この出力形式のバランスどりは音質の調整に近いです。

左が音量用(右に絞ると音量Max)、右がバランス用(左に絞るとアンダーサドル、右に絞るとピエゾ)。
ボリューム突起を避けるため、窪みをボリューム用に作ってます。
(6)Back板の接着

ボリュームをメンテナンスできるように裏板に窓をつけてます。ここを通常はネジで板を止めます。


裏板をクランプで固定し、接着しています。
(7)ほぼ完成!!

塗装をしなくてはいけないのですが、季節柄、冬は塗装が難しいので春先に塗ることにしました。
以前、無理に冬場に塗装をしたら、温度差でクリアラッカーが白濁してしまって大変だったのです。
とりあえず、レモンオイルを少し塗り、演奏は可能です。塗装すると杢目がさらに綺麗に出ます。
なお、塗装の前に
インレイなどの細かい装飾もする予定です。

ブックマッチも綺麗に左右の杢が合うように気を使ってます。

そばで見ると、杢目が凄いです。

この角度がエレキギターっぽいです。


ペグは後藤製のギヤペグ(ゴールド)です。ペグの高さを調整できてテンションの変えられる優れものです。
ヘッドにはコアの突き板を付けています。

ネックのヒールとボデイ接合部は正確にネックがはまるように堅いマホガニー板を挟み調整しています。
弦はGHS黒弦です。音は、コアの特徴のカラッとした明るい音色。サウンドホール形状により、サラウンドした
音の広がりがあり、自分としてはとても好きな音色です。
Youtube動画でこのテナーウクレレを紹介しています。後半演奏曲は「Purple Sky」
という私のオリジナル曲です。
(更新日:2008.1.23.)