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Silent Ukulele-Aya edition


オーストラリアのウクレレユニットbosko & honey とともに(Ayaさん左)

(1)型の作成

 マーチン3Mを参考にしたサイレントウクレレが作れないかという相談をAyaさんから受け、
ソプラノサイズで製作することになりました。市販のサイレント・ウクレレは、板の切り抜きが基本で
弾いた感覚が通常の箱鳴りウクレレとかけ離れているので弾きにくいのだそうです。
まずは、本物のマーチンをお借りして型を作成します。
桐製の型が完成。


(2)
指板の製作

ソプラノサイズのウクレレを製作するのは久しぶりなので、これを機に余分に指板を製作。
ローズウッド一枚と黒檀三枚の二種類で、今回は軽量のローズウッドを選択。


ポジションマークは見やすいパールホワイトを使用。サイドにバリが出てこないようにコア
の薄板で保護しています。

あえて今回、ゼロフレットをつけずナットを黒檀で。


(3)ボディの製作Part1

実際はコアのサイド板を水に塗らしながらベンディングアイロンで曲げ、仕上げに型にはめて
再び熱で正確に型通りになるようにしています。前は型を使用しないで製作したこともありますが、
やはり、型があった方がうまく製作できますね。サイド板と裏板はグレード3Aぐらいで、
表板は5Aクラスの最高級グレードのコアで製作しました。サイレントというと木材がないがしろ
にされがちな感じがしますのであえて良い木材を使用することで新しさを感じます。


表板の方には広めのライニングをつけ、サウンドを抑制するようにしています。

糸鋸の刃を新品にしたとたん、正確に板を切り出すことが出来るようになりました。

表板をサイド板と接着しています。


(4)ヘッド、ネックの製作

ヘッドはマーチンのものより幅広にレイアウトしています。ネックはコアに良く似た杢のマホガニー
をセレクト。


ヘッドには、コアの突き板を貼ります。

(5)ヘッドのインレイ

AyaさんからFaxして頂いたロゴをインレイにします。デザインカッターでの作業はとても
神経を使うところでもあり、指先に力が入りすぎて指が痛いです。



なかなかうまくインレイがはまりました。コアとアバロン貝(赤)がよく映えます。

(6)ヒールの製作

今回使用のマホガニーはやわらかいのでまだ削り出しは楽な方ですが、それでも体力を使います。

(7)ボディ製作Part2

エンドピンジャックの穴を専用のドリルで開けてます。裏板はネジ止め形式で今後もメンテナンス
できるように工夫されてます。


ブリッジはコアと黒檀の組み合わせで製作。日本では販売されていないアンダーサドルが
入ってます。弦はフロロカーボン。仮弦で弾いてみたところ結構音が出てしまうので音量ボリューム
音質調整ボリューム部分をサイドに設置。この部分を表板との緩衝部分にゴムを挟むことに
よって音量をさらに抑制しています。


試験的にボディの中に発泡スチロールや防音材を入れてみてサイレント効果があるか試して
みました。発泡スチロールは気泡のせいかあまりサイレント効果はありませんでした。
防音材は意外とサイレント効果があるのですが、コアの音質までも妨げてしまい、重くもなって
しまうので今回は見送りになりましたが、今後は別のサイレントウクレレで使用する機会もある
かもしれません。
こちらは裏板です。少しアール(窪み)をつけてます。


(7)ピックアップ方式

アンダーサドルは出力が低いので通常はプリアンプが必要なので、ピエゾマイクを追加。
ボリュームでバランス取りして様々な鳴り空間をライン出力で可能に。
ただ、結果的にどちらか一つのピエゾマイクで充分のようでした。

(8)塗装

ここ最近になって暖かい日があったので、外で塗装を一日かけてすることに。私の場合、塗装は
筆塗りで大変手間をかけているので塗装は気合を入れてます。コアの杢が素晴らしいです。
この後乾燥、フレットの調整などをしていよいよ完成です。
なお、指板とボディの間に一枚のコア板をはさんで弦の高さを調整。マーチン3Mは弦高が
低く設定されているので弾く度にボディ板に指が当たりやすいのです。

完成!


ペグは後藤製の軽量ギヤペグを使用。一段ペグ穴を下げて、テンションの調整をしています。




こうしてみるとなかなか外見はすごいものがあります。サイレントウクレレをこんなに
贅沢に仕上げていいものでしょうか(笑)。


別売りのヘッドフォンアンプに繋げれば気軽にサイレントウクレレの醍醐味を味わうことが
できます。ただ、生音でもいい音が少ししているのでヘッドフォンの必要がない気もします。
ボリュームつまみも小さく加工して工夫してます。

製作後記:サイレントウクレレってなかなか使えるなあと思いました。今後は少し改良をすれば
もっと良くなるように感じました。また、Ayaさんにも意外と気に入って頂いたようで安心しました。
Ayaさんのブログでも感想を述べられています。今後はお台場のストリートライブでも使用すること
もあるかもしれませんので、ライブを見に行った際に見せてくださることと思います。
そういえばYoutube動画でも話題になっているあの「ケーキウクレレ」、皆さん見ました?
本当のケーキみたいでとても面白いですよ。では、Ayaさんの今後のご活躍に期待しております。

(更新日:2008.3.16.)

次回は、なんとウクレレ・パンクロッカー「MAX」さんのテナーウクレレを製作予定です。
お楽しみに!!





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