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国設然別湖北岸野営場 2003.8  2004.8加筆
所在地
河東郡鹿追町
予約
 不要 
問合先
鹿追町役場 01566-6-2311

オートキャンプ
△リアカー移動。しかし駐車場の位置によっては車の近くにテントを張れる。
フィールド
然別湖に隣接し火山灰地に根付いたエゾトドマツの林間。野生の気配が色濃い親水性の高いキャンプ場。
施設

(左)炊事場 (右)トイレ。当然汲み取り。いずれも20時以降は電気ナシ。
買出しなど不可能に思えるほど何もない。場内にネイチャーセンターがあるが日用雑貨の販売などはしていないので,忘れ物は致命的。
料金 ○大人250円 小人150円
携帯電話
×向きによっては1本立つこともあり
就寝環境
○時折峠を攻めるバイクや車の音。あとはシマフクロウと鹿の鳴き声だけ。
温泉
◎糠平温泉まで17Kmなのでぜひ源泉を味わいたい。夏と秋にのみ営業する山田温泉も車で5分とかからない。脚を伸ばせば,かんの温泉もあり,まさに良湯の目白押し。
コメント
然別湖が標高810mの山上の秘湖であることは,キャンプ場へ向かう道の険しさからもわかる。糠平温泉から湖へ向かう細い道路は気を抜いた運転を許さないほど湖間近を走る。前々から道東で訪れてみたいキャンプ場のひとつがこの北岸だった。それは近年のオートキャンプ場では味わえない野営の楽しみ方を再認識できるキャンプ場だという声を聞いていたからだ。着いてみて感じたこと,それは自然の中にひっそりと水を溜める然別湖の神秘さ,そして,森の一部に置かせてもらうという謙虚な心境にさせてくれる針葉樹林の懐の深さだ。夜は雲が晴れれば満天の天体ショウが用意されるに違いない。


(左)駐車場近くの林間サイト(右)湖岸近くのひらけたサイト

こんな奥深いキャンプ場でもかなり混むという話を聞いていたのである程度覚悟していたが,林間サイトに数家族程度でどこに張るか迷うことができた笑。結局湖の近くのサイトを選ぶことにして,たっぷり3杯分の荷物をリアカーで運ぶ。さっそく,設営を終え湖に下りる。ネイチャーセンターの方と湖を見ながら,やはり水位が高かった湖面だが,台風の影響はさほど感じられなかった。湖の中をよく見ると3cmほどの稚魚がたくさん見える。これがミヤベイワナか。虫取り網で簡単にすくう事ができたが,湖は全面禁漁である。その魚体に斑点を確認するとすぐにリリースした。するとその傍らで大きなライズ。目を凝らすと40cmはあろうかという魚影が見えた。天然記念物であるオショロコマは道東の渓で広く見られるが,然別湖特産のミヤベイワナは鰓のギザギザが多いため亜種に区別されている。この深い湖で50cm超の大物がいても決しておかしくない。釣りの楽しみが許されないここではカヌーが絶好の遊び道具だ。実際,テントの横にカヌーを並べるキャンパーが多かった。水遊びもそこそこに夕食の準備に取り掛かる。ここは20時に全部の電灯が消える。手早く片づけをすませ,静寂の夜を楽しみたいと思った。しかしその夜は厚い雲が垂れ込めて星一つ見ることができなかった。翌早朝,朝もやの湖面はべたなぎとまでいかなかったが山々が湖面にうっすらと映る。ここは1週間いても違った表情を楽しむことができるのだろう,そんな憶測がうかぶ。8時前から場内のネイチャーセンターには観光客がバスで大挙訪れ,土笛を作り始めた。夜とは正反対の情景だ。今日は200kmは走る予定なので手早く撤収する。離れがたい気持ちを残して,その日は北岸を後にした。時間があれば山田温泉や駒止湖(ここでは希少なエゾナキウサギを見ることができるそう)にも足を運びたかった。北岸は話に違わないアウトドアの醍醐味を満喫できるフィールドだった。(2003.8.13)



2004年の北岸が様変わりしていたことはサイトをひと目見ただけでわかった。新しいテーブルがかなり増えており,新しく明るい木肌が威圧感さえ感じたのは自分だけだろうか。以前はサイトに溶け込んでしたようにあったテーブルだがこう数が増えると異様にさえ映る。


そして場内を進むとさらにいくつかの変化に気づく。湖畔に続く小道脇には「これより先テント禁止」の立て看板があった。湖畔には狭いながら絶好のロケーションを楽しめる一等地があるのだが,そこでの設営を禁止するというものだった。



そして今回一番驚いたこと,それはトイレの改修だった。昨年まではサイトに2箇所のトイレがあったが,今年はその一つが撤去され,バイオトイレなるものが4つ設営されていた。バイオトイレとは便器の中に土を盛り,微生物に便を分解させるというものだ。驚くことに臭いが全くないのはいいが活動を活性化させるために常時保温が必要なため,過熱するための電気を確保しなければならない。そのため,トイレと一緒に発電機が設置されていた。コレが厄介もので常に騒音を発し続けているのだ。これでは近くにテントを張るのも気が引ける。明らかに北岸には不似合いな設備だ。この機械による電気は炊事場やトイレの照明にも配電され夜中煌々と明るくする。昨年まではきっちり20時に消灯されて不便な面もあったが,その代わりに空の星を手が届くほど間近に楽しませてくれたのだ。星のくすんだ空を見て何か違った方向に変化していく北岸に違和感を覚えた。



しかし,自然は相変わらず素晴らしい。
エゾマツの根元からはタマゴダケが今にも傘を開こうとしていた。突然の夕立の後に訪れた静寂は湖面を鏡面のように森を映し,そこをカヌーで進む心地は格別だった。その日の然別湖は湖底まで透け,大型のミヤベイワナが群れて泳ぐ魚影を見せてくれた。
北岸も商業ベースであることはわかるが,これ以上,魅力を削る手の加え方が進むと何とも残念である。







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