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<訃 報>

クグラーさん死去

 ヘリコプター救急の先駆者、ゲアハルト・クグラー(Gerhald Kugler)氏が去る11月3日他界した。享年74。

 クグラーさんはドイツ自動車連盟ADACが1970年にヘリコプター救急を始めた当時から、その責任者として事業の準備や飛行実験にあたり、同年11月ハラヒン病院を拠点として本格的事業を開始した。その後しばしば来日し、日本救急医学会や日本航空医療学会その他さまざまなセミナーで講演にあたった。

 日本航空医療学会では発足当初から顧問に就任していただいた。日本のドクターヘリが多少ともドイツのシステムに似ているのは、クグラーさんの助力によるものである。

 クグラーさんは2000年にADACを退職するまで、30年間にわたってヘリコプター救急の実務を続けた。この間ドイツのヘリコプター救急は拠点数50ヵ所を超え、1990年に統一された東ドイツを合わせて、全国をくまなくカバーするようになった。

 退職後のクグラーさんはドイツ一国の領域を越えて、欧州全域を統合するヨーロッパ救急委員会(EHAC)を設立、欧州各国の航空医療団体の加盟を得て、国際的な活動に乗り出した。

 EHACは今では西欧、北欧、東欧の18ヵ国から53団体が加盟する国際連合体となり、クグラーさんの住みなれたミュンヘンに本拠を置いて、ヘリコプター救急の普及と質の向上をめざして活動している。

 EHACの掲げる活動目標は次の5点である。

・最良の救急医療体制の構築
・救急医療の質的改善
・飛行の安全確保
・新しい技術の導入
・官僚主義の排除

 親日家として、われわれにも親しく接していただいたクグラーさんのご冥福をお祈り致します。

(西川 渉、JSAS,2009.11.12)

【参照頁】

独逸ヘリコプター救急の現状と効果(1999.11.26)

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