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<ドクターヘリ>

特別措置法案を参院本会議で採択

 

 ドクターヘリの全国展開をめざす「救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法」は4月27日、参議院本会議で採択された。同法案は26日に参院厚生労働委員会で可決され、27日本会議にかけたもので、連休明けにも衆議院で審議し、今国会での成立を図り、公布の日から施行することになる。

 特別措置法案は自民・公明両党による議員立法で、救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の全国的な確保を図るため特別の措置を講ずることにより、良質かつ適切な救急医療を効率的に提供する体制の確保に寄与し、もって国民の健康の保持および安心して暮らせる社会の実現に資することを目的(第1条)とする。

 第2条には「救急医療用ヘリコプター」とは、@救急医療に必要な機器を装備し、医薬品を搭載していること。A救急医療に係る高度の医療を提供している病院の施設として、その敷地内その他の当該病院の医師が直ちに搭乗できる場所に配備されていることと定義されている。

 第3条は、医師が当該救急医療用ヘリコプターに搭乗して速やかに傷病者の現在する場所に行き、装備した機器又は搭載した医薬品を用いて当該傷病者に対し当該場所又は救急医療用ヘリの機内において必要な治療を行いつつ、当該傷病者を速やかに医療機関その他の施設に搬送することのできる態勢を、地域の実情を踏まえつつ全国的に整備することを目標とする。また、地域の実情に応じ、消防機関、海上保安庁その他の関係機関との連携、協力が適切に図られること、へき地における救急医療の確保に寄与すること、都道府県の区域を超えた連携及び協力体制が整備されることとしている。

 また、都道府県および国は費用の一部を補助するほか、助成金交付事業を行う法人を登録し、厚生労働大臣は同事業が円滑に実施されるように必要な指導および助言を行う。

 ドクターヘリ事業は1999年10月から1年半の試行的事業により、救命率の向上、予後の改善にヘリコプターが有効であるとの結論を得て2001年度から補助事業として開始されたが、厚労省が目標とした全国30ヵ所に届かず、現在、国と実施自治体の補助により11ヵ所の導人にとどまっている。出動回数は年々増加し、平成18年度は4, 444回、6年間合計で18, 011件の出動となった。

 ヘリコプター救急の特別措置法成立についてHEM-Net(救急ヘリ病院ネットワーク)の國松孝次理事長は「この特別措置法が成立すれば、今年はわが国ヘリコプター救急発展の歴史に残る画期的な年になるでしょう」。

 また日本航空医療学会の小濱啓次理事長は「この法律が成立すると、ドクターヘリの基地が全国の都道府県に1ヵ所は、国と都道府県の責務において、救命救急センター等の医療機関に配備され、多くの重症患者が十分な治療を受けられるようになる。また全国民に常に均一な高度先進医療を提供することが可能となり、今後は災害医療、僻地・離島医療、小児救急、周産期医療、臓器移植などにも役立つ医療システムになると考えられる」と歓迎している。(日刊航空通信2007年5月1日付より要約)

【関連頁】

 <リンク>参議院本会議中継ビデオ(2007.4.28) 
 <リンク>救急医療用ヘリコプター法律案を決議(2007.4.27) 

 ドクターヘリ法案成立へ(2007.4.26)
 ドクターヘリ導入のすすめ(2007.3.29)
 ドクターヘリ普及へ新法案(2007.3.26)
 ドクターヘリ、医師不足で利用急増(2007.3.9)

(JSAS、2007.4.29)

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