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<岩手日報>

岩手県ドクターヘリを本格検討

 岩手県は1月31日、ドクターヘリの導入を本格的に検討するための調査費を2008年度予算に計上する方針を決めた。厳しい財政状況の中で、これまでは構想段階だったが、実現に向けて前進させる。盛岡市内にヘリポートを設置した場合、30分以内で県内全域をカバーできるが、医師やヘリポート設置場所の確保、国の補助基準などの課題をどう克服していくか、注目される。

 調査費は約300万円。ドクターヘリの設置場所、飛行範囲、医師・看護師・操縦士ら搭乗スタッフの確保、経費などを調べる。高度救命救急センターを運営する岩手医大との協議も行う。

 ドクターヘリは、学校グラウンドなどの空き地に緊急着陸して患者を引き取り、救急処置をしたうえで病院に搬送する。迅速な治療で救命率が上がることから、四国4県の広さに匹敵する本県でも導入への期待は高い。

 しかし、県高度救命救急センターは、周辺に県庁などの高層建物が近接し、ヘリコプターが離発着できるヘリポートを確保できない課題を抱える。このため、盛岡市周辺のほか、岩手医大が移転を計画する矢巾町、花巻空港がある花巻市への設置の可能性も検討する。

 厚生労働省は各地の救命救急センターがドクターヘリを配備する際、年間経費として約1億7000万円を国と道府県で半分ずつ補助する事業を行っているが、現在の基準では、救命救急センターにヘリポートが併設されていないと補助は認められない。

 こうしたさまざまな課題から県内部でも調査費計上について賛否両論あったが、31日の08年度当初予算案知事査定で最終判断した。

 岩手県では現在、各地で緊急を要するけが人などが発生した際、県の防災ヘリや県警ヘリを使い県高度救命救急センターや県立中央病院などへ搬送している。ドクターヘリが導入されれば脳卒中や心筋梗塞(こうそく)、交通事故で大量出血を伴うけが人など、患者の救命率向上が期待される。

 達増知事は「広大な県土の中で県民が安心して暮らしていけるような施策を工夫していきたい」と述べている。

 ドクターヘリは現在、全国14ヵ所で飛んでいる。東北ではこの1月から福島県が導入し、青森県は08年度から導入する。(岩手日報、2008年2月1日付より要約)

(JSAS,2008.2.2)

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