<読売新聞>
岩手宮城地震にヘリコプター大動員 岩手・宮城内陸地震ではヘリコプターが大量に動員された。初日には自衛隊や県警など53機が投入され、住民の避難搬送などにあたった。自衛隊機や消防防災ヘリコプターに加えて、ドクターヘリも出動した。
宮城県庁では地震発生からほぼ2時間後に「ヘリコプター運航調整会議」を設置、県と仙台市、警察、自衛隊、海上保安庁、航空局の連絡員が集合し、ヘリコプターの役割分担と運航に関する調整にあたった。被災状況や場所を記した連絡カードが届くと、組織の壁を越えて空いているヘリコプターを順次、現場に派遣してゆくというもの。
総務省消防庁は地震の40分後には5ヵ所に出動を要請した。これをさらに増やして、12都道県から13機のヘリコプターを送り込んだ.。飛行可能なヘリコプターは全て使ったという。2004年の中越地震では地震発生の翌日からヘリコプターの動員をかけたが、対応が後手、後手にまわった苦い経験があり、この教訓が生かされたことになる。
一方、ドクターヘリも2機が飛んだ。福島県立医大付属病院のドクターヘリは14日中に被災地に入り、岩手県奥州市の道路下に転落したバスで重傷を負った乗客1人を、医師らが処置しながら病院へ搬送した。
また千葉県からは日本医科大千葉北総病院の医師3人と看護師1人がドクターヘリに乗り込み、被災者やけが人が収容されている被災地の病院に向かい、緊急治療を行なった。
こうして岩手宮城地震では、ヘリコプターを軸にした素早い初動が評価されている。ただし将来に向かっては、地震発生が夜間だったり、現地までの天候が悪かったりすると、ヘリコプターが飛べないこともある。そうした事態にそなえて、夜間飛行や計器飛行の態勢をととのえておくことが次の課題となろう。(読売新聞、2008年6月15〜17日付より要約)
(JSAS,2008.6.18)
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