沖縄県は7月9日、今年12月から運航が予定されているドクターヘリ事業について浦添総合病院に委託することを決めた。
仲井真弘多知事は、同日の県議会で「浦添総合病院を想定して補助制度に基づくドクターヘリを展開していく」と述べた。
同事業は2分の1が国の補助。県は7月末に厚生労働省に補助金を申請する予定。同月中に準備委員会を開催する。国のドクターヘリ事業は、救急救命センターの指定を受けていることが条件で、各都道府県ごとに原則1機とされている。県内で救急救命センターの指定を受け、救急搬送ヘリ事業を行っているのは浦添総合病院だけ。
一方、北部地域からは、北部地区医師会病院が運航する救急搬送ヘリ事業に対する支援や制度導入を求める声も上がっている。仲井真知事は、読谷村にある浦添総合病院のヘリポートからの出動で北部地域もカバーできるという見通しを示した上で、「運用実績を見て、必要に応じて北部も含めて展開できないか、前向きに検討したい」と述べた。(琉球新報、2008年7月9日付より要約)
他方7月10日の県議会では、伊波輝美福祉保健部長がドクターヘリの複数設置について「チャンスがあれば国に要請したい」と述べた。県が複数設置要求の考えを示したのは初めて。
ドクターヘリへの国の補助は1県1機が原則だが、舛添要一厚労相は4月の参院厚生労働委員会で複数機への拡大を検討する考えを示している。(琉球新報、2008年7月10日付より要約)
沖縄県北部医師会病院を拠点とするドクターヘリは、7月16日から資金難のため一時運休し、再開のめどが立っていない。しかし伊江村議会は7月23日、存続を要請する意見書を全会一致で可決した。
意見書では「命に過疎があってはならない」と指摘して次のことを求めている。
- 北部救急ヘリ運航継続の施策を進める
- ドクターヘリとの出動範囲をすみ分けし、本島周辺離島各地域を過不足なくカバーできる体制を構築する
- 地域救命救急センターの配備の施策を進める
- ヘリコプターを利用した巡回診療を実現するための施策を進める
伊是名村議会も同日、臨時会を開き同様の意見書を可決した。
また連合沖縄北部地域協議会は7月22日「救急ヘリコプターの存続と北部地域の医療充実を求める要請書」を厚労省、知事、名護市長あてに送付した。
要請書では救急ヘリを「北部住民の命綱」と位置付け「行政の責任において北部地域に沖縄県下2機目のドクターヘリを配備」するよう求めている。(沖縄タイムス、2008年7月23日付より要約)
中日本航空が運航する沖縄北部地区医師会病院のドクターヘリAS355(JSAS,2008.8.7)
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