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<提  言>

国民の皆さまへ

 

 日本航空医療学会は今年1月1日、わが国救急医療体制のあるべき姿について、次のような提言を発表した。

 

国民の皆さまへ

  • へリコプターを活用した救急医療は、欧米先進諸国では国民の命と健康を守る基本的なインフラとして整備されていますが、わが国では未だ一般的でなく、迅速に適切な救急医療を受けることなく死亡したり、重い後遺症に悩む国民が後を絶ちません。
  • 最適な救急医療を受けるという国民の権利を守るために、また大災害時に、迅速な広域搬送により一人でも多くの尊い命を守るために、一刻も早く日常的なへリコプター救急体制を全国的に整備する必要があります。
  • 日本航空医療学会は、国民の命と健康を守る立場から、へリコプター救急体制の必要性と重要性を認識し、ドクターヘリと消防・防災ヘリを中心として、その体制を速やかに構築すべきであると考えます。
  • また、高速道路上における重大交通事故等に際して、へリコプターが高速道路本線上に着陸し、迅速な医療救護活動を実施することにより、防ぎ得る外傷死を削減できるよう、関係者間での合意形成が早期になされることを強く望みます。

2005年1月1日

日本航空医療学会

 

 わが国ドクターヘリ事業は現在7県8ヵ所の拠点病院を中心に活動が続けられている。平成15年度には2,888件の出動実績と共に、重症患者の死亡率低下や後遺症軽減に寄与したことが報告された。また消防・防災ヘリコプターは全国に68機が配備されているが、消火や情報収集などさまざまな任務があって、平成15年度の救急実績は2,087件にとどまり、必ずしも多くない。

 一方、消防白書によれば、平成15年中の救急搬送に要した時間――救急事故の覚知から医療機関収容までの時間は、下表のとおり457万人中ほぼ3分の1が30分以上かかっており、20分以上は4分の3を超え、重症患者が短時間で医療機関に搬送され、適切な医療をうけることのできない地域が多いのが現状。こうした医療過疎の問題をなくすのが上の提言の目的である。

   

搬送人数

構成比

比率累計

120分以上

9,202

0.2%

0.2%

60分以上120分未満

169,282

3.7%

3.9%

30分以上60分未満

1,584,789

34.6%

38.5%

20分以上30分未満

1,747,145

38.2%

76.7%

10分以上20分未満

1,026,138

22.4%

99.2%

10分未満

38,769

0.8%

100.0%

合   計

4,575,325

100.0%

日刊航空通信、2005年1月6日付より要約)

 

(JSAS、2005.1.8)

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